眠れないときは

先週土曜日の夜は翌朝8時の便で釧路に行かねばならないので羽田のJALシティーに宿泊していた。
起床は朝6時50分。いつもよりかなり早い時間ではあるものの、毎月のことでもあるし以前から日によって起床時間が違うことには慣れっこだからどうということはない・・・はずだった・・・

はずだったのだけれど、その日はどういうわけか寝付けない。ベッドに入って30分くらいしても目がさえて眠れる気配が無い。

仕方がなく、ブログでも書いてれば眠くなるだろうと思って途中まで書いていた前回の"夢で逢えたら"の続きを書く。書き終えた後、懐かしい映像が面白かったんでネットサーフィンしていたらもう午前2時を回っている・・・

「あっ、やばい、早く寝なきゃ・・・」

ところが・・・

ベッドに潜り込んでみたもののやっぱり眠くならない。

ゴロゴロと寝返りをうってみたりしているうちに午前250分の"ナポレオンタイム"を過ぎる・・・

(ナポレオンタイムとは起床時間から逆算して4時間前のことを指す。もちろんナポレオンが1日4時間しか睡眠時間を取らなかったことに由来する。ただ、僕が勝手に使っているだけで他の人に言っても通じないと思います)

浪人生の頃、「ナポレオンだって所詮は人の子。俺だって4時間で大丈夫なはず」と4時間睡眠を試してみたことがあるのだけれど、睡眠不足の反動でお昼寝の時間が8時間くらいになってしまい自分が凡人であることを思い知らされただけに終わった。

そういう経緯があって、ナポレオンタイムを過ぎると「はやく寝なきゃ、寝なきゃ、、、」と焦ってしまうのだ。

特に羽田~釧路便は8時を乗り過ごすと次の便は12時・・・。札幌便なら30分間隔で出ているからちょっとばかり心の余裕もあるのだけれど・・・。

こうなると普段は気にならないことがあれこれと気になって仕方がなくなる。枕の高さが合ってないとか、布団カバーに糊が利きすぎてて首筋が痛いとか、シャツのしわが背中に当たって気持ちが悪いとか・・・

とにかく眠れぬ理由をあれこれ探しては一つ一つ潰していく作業に追われる。
最終的には寝具から着衣までの皺という皺を伸ばし仰向けになって背筋両足をピシッと伸ばして胸の上で手を組むという、事情を知らぬ人が見れば生きてんだか仏様だか判別が付かないような姿になってしまった。

そんな律儀な姿勢のまましばらく様子をみてみるものの、それでも眠気を催さない。だいたいこの姿勢はチョットばかり気を緩めると崩れてしまうので、これがまた無性に気になるのだ。

・・・これは駄目だ・・・

既にナポレオンタイムを過ぎていたものの、いつまでも仏様の真似事をしていても埒が明かないので別の手段を考えることにした。

いつの世も眠気を催すには読書が一番だ。特に面白くない本というのは効果抜群である。活字を目で追うという単調な作業に内容のつまらなさが相乗効果として神経活動を抑制し眠気を催すのだ。

そこで、たまたま鞄の中に入っていたインプラント手術の本を手に取りページをめくる。しかしこれは失敗であった。内容のつまらなさという点では合格だが、見慣れているとはいえ手術中の写真を見て眠気は起きない。血の気が騒ぐだけで終わってしまった。

やはりここは活字と数字がやたらと多く、内容的にも難しい日経新聞が良かろうと思って昨日の朝刊に目を通して見るものの、所有する投資信託の崩壊振りを見せ付けられてすっかり血の気が引いてしまった。

 

そして気が付けば・・・午前440分過ぎ・・・

 

もはや2時間しか眠れない。これは一大決心をしなければならないと感じた。もはやどうしたら寝れるのか?ではなく、寝るのか寝ないのかの判断を迫られている・・・直感的にそう感じた。

今から寝たところでいくらも寝られやしない。むしろ起きられるかどうかのほうが不安だ。だとすれば寝ないほうがマシではないのか??幸か不幸か歯医者というのは肉体労働的な側面が強く、仕事が始まってしまえば眠気は消えてしまうのだ。動きながら眠気を感じるのは余程追い詰められでもしない限りはありえない。一日寝なかったくらいで動きながら寝てしまうようなことにはならない。

 

そして・・・「寝ることを諦める」・・・決断をした。

 

決断はしたけれど、眠れぬ過程でやるべきことは全てやってしまったから、もはや今日やるべきことは何も残ってはいない。

「あ~~あ、、、明日は1日しんどそうだ・・・」

と思ってゴロンとベットに横たわった瞬間・・・眠ってしまった・・・

 

それで思ったのだけれど、睡眠というのは諦めと同時に成り立つものなんじゃないか??誰でも今日の仕事をこなしつつ、今日はこれくらいにしよう、とかいう感じで次の日に持ち越す。今日の仕事はこれくらい、というように今日やることを諦めてしまうから眠れるんじゃないのか??

あの日はたまたま寝付けなかったことで、いつの間にか"眠ること"が1日の間にやるべき作業に置き換わってしまったのだ。普通、眠ることは作業として意識しないから眠ること以外の作業に諦めが付くと眠気を催して眠ることができるのだ。でも、"眠ること"を作業として意識してしまうと眠れないのだ。睡眠は全ての作業に対する諦めの結果と考えれば眠れないのも当然の結果だ。

今度眠れなくなったら最初から眠ることを諦めてしまおうと思う。そうしたらサッサと眠れるのかもしれない。

 

飯能市 秩父市 三芳町 矯正歯科