以前、患者様用にお薬の説明書を作成しようとあれこれ調べ物をしていたことがあります。
歯科で処方する薬といえば抗生物質と鎮痛剤。ほどんどこれだけ。あとはせいぜい胃腸関連薬(ガスターとかビオフェルミンRとか)とか口内炎の軟膏、うがい薬くらいが一般的でしょう。口腔外科領域になると話は別ですが。
で、風邪薬にも頻繁に登場する解熱鎮痛剤アセトアミノフェン、処方薬として最も有名な商品はカロナールなので、カロナールが先発薬かと思っていたらカロナールはジェネリックだという。だとしたらアセトアミノフェンの先発薬はなんだろう?と思って調べてみても見つからない。
なんと、アセトアミノフェンには先発薬がないというのです。理由ははっきりしませんが、古くからある薬で先発薬という概念がない、とこんな理由にならない理由らしいですが不思議ですね。
ちなみにアセトアミノフェンを主成分とするものにはカロナールやコカールなど様々あります。主成分は同じですから効果は変わりませんが好みはあると思います。カロナールとコカールでいえばカロナール錠200は直径10mm厚さ3.3mm、コカール錠200は直径8.5mm厚さ3.4mm。コカールの方が錠剤が小さいので飲みやすい。個人的にはコカールの方が好きですね。
錠剤は飲んでしまえばそれまでですが、塗り薬とかは性状の違いとかでさらに好みは分かれそうな気がします。
先発薬の存在しない医薬品があるかと思えば先発薬が2つもある医薬品もあります。マクロライド系の抗生物質クラリスロマイシン、この薬品の先発薬は2つあります。クラリシッド(アボット)とクラリス(大正富山)がそれ。この2つは製造元が共に大正製薬で販売がアボットと大正富山で違うだけ。全く同じものです。
最近のジェネリック薬品は成分名表示が多くなりました。例えばロキソニン(第一三共)の後発薬ロルフェナミン錠(日医工)はロキソプロフェンナトリウム錠に名称変更しました。
先発薬だけがブランド名を使ってジェネリックは成分名表示に変わっていくのでしょうか。確かにジェネリックもブランド名だとどれが先発品なのかよくわかりませんからいい傾向だと思います。
成分表示の名称は長ったらしいことが多いので覚えにくいのと舌を噛みそうになるのが難点ですがw
written by 埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック