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不正論文は無くならない

東京大学で不正疑いの医学論文11本があるというニュース

http://archive.is/RIlCo

所沢のアクイユ矯正歯科クリニックです。世間を騒がせたSTAP細胞の小保方氏を例に挙げるまでもなく世の中に不正な論文など山のようにあるでしょうし、また無くなりもしないでしょう。私が思うに論文など何か新しい発見があったときに、書きたい人が書けばいいと思うのです。

ところが世間が許してくれません。大学の研究者は研究のための資金を文部科学省からの科学研究費に期待します。私は支給されたことがないのでよくわかりませんが数百万から有望な研究には億単位で支給されると思います。私が思うに、問題なのは億単位で支給されるような研究よりも数百万単位の小口の科学研究費です。億単位ともなればそもそも既にそれなりの成果を上げている案件なので世間の目もありますし不正もしずらいといえばしずらいと思うのです。研究者もぽっと出の小保方氏みたいな方ではなく優秀な人が多いでしょうし・・・。

ところが小口の科学研究費はそもそも何も成果を上げていない、構想段階の研究がほとんどだと思います。しかも、研究ってまともにやろうと思ったら数百万ではとても足りないと思うのです。医学系でいえばビーカーやらシリンダー一つでも1万円位するんじゃないでしょうか。ラットやらビーグル買って、飼育して、その餌代、とか考えると数百万ではとてもまともな研究なんかできないんじゃなかろうか、と医局員時代に傍から見ていただけですけど率直にそう感じていました。

でも科学研究費(出所は税金)を支給された以上、成果報告をしないといけない。もちろん期限も決まっています。馬鹿正直に「頑張りましたが何の成果もありませんでした」なんて報告しようものなら研究者として切腹するようなものですから、なんか書くわけです、とりあえず。その「とりあえず」の中でも「とりわけて酷い」のが上記ニュースの11本なのでしょう。

すぐにビジネスになりそうな有望な研究は企業がスポンサーになりますから問題ないとしても、ビジネスに直結しない研究の芽をどう育むかは難しいところですね。まあ、今の制度ではこの手の不正は絶対に無くならないでしょうし、必要悪として考えないとイライラが募るばかりな気がします。

written by 所沢、東村山、清瀬 近くのアクイユ矯正歯科クリニック