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昨日の続き

昨日のエントリーを書いてから、読み手を惹きつける最初の2行とはどんなものなのか??ということを考えてみた。代表例を挙げるのは簡単だ・・・

雪国
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。」

古いところでは

平家物語
「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。」

もっと古くなると

まんが日本昔ばなし
「むか〜〜し、むかしのことじゃった・・・」

とか(笑)
ま、ともかく、上に挙げた三つとも「あっという間に、読み手を日常から引き離して、書き手のイメージする世界に読み手を引き込んでいる」点では共通していますよね。僕なんかは簡単で使い回しの効く「むか〜〜し、むかしのことじゃった・・・」が一番のお気に入りですけどね。平家物語なんてあんまり意味わかんないし(笑)

例えば、
「私は昨日、小学一年生の娘の入学式に行きました。学校は新築の白い校舎で、娘の新しい門出を祝福するかのようでした。」

ってな、ちょっと親馬鹿な意味のことを書くとしますよ。上のまま書いてもいいんですけど、これを雪国風に書くと
「期待に胸を膨らませながら娘と桜舞う小道を駆け上がると、真新しく白い校舎が出迎えてくれた。」とか、そんな感じになるわけです。

ただ、話し言葉としては目の前にいる人に
「期待に胸を膨らませながら娘と桜舞う小道を駆け上がると、真新しく白い校舎が出迎えてくれた。」
なんて語り始められたら困るからこれは書き言葉。

話し言葉としては
「昨日、娘の入学式に行きましてね。校舎が新しくて、とてもいい学校に入れたと思って喜んでるんですよ。」
といった感じでしょうか・・・。

そういう流れで考えると、最初の2行で読み手を惹きつけるには”いかに他人感を醸し出せるか”が大事な気がします。読み手との距離感はもちろん、書き手との距離感も感じさせてしまう”他人感”。読み手をまったくしがらみの無い、別世界に連れて行くこと。もちろんこれは最低限の条件でしかないけれど・・・。

これ以上は難しくて僕にはわからない・・・

〜〜〜END〜〜〜

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