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きのこアドバイザー~世界の資格①~

世界の資格なんて大げさなタイトルをつけてみましたが、どちらかというと普通の人が気にもとめない世界の死角という意味で用いています。

きのこアドバイザー、このとってもマニアックな資格の存在を知ったのは歯科材料の大手、株式会社ジーシーの方と食事をしていたときです。僕は以前のエントリーでも触れたとおり、椎茸にはちょっとうるさい。ちょっとしか知らないことをさも全てを知り尽くしたように表現してしまうのは悪い癖だが知らぬ人が聞いている限りにおいてはばれやしないから良いのだ。要は深入りしないことだ。ぼろが出るから。ところがこのジーシーのS君がすっごいマニアだった。まさか椎茸の話で食いついてくる人がいるとは思っていなかったのだけれど、とにかくS君は博識で、椎茸含め、きのこ類にやたらと詳しい。聞けば大学ではその方面のことが専門だったということ。「なるほどね・・・」と合点がいった。その時、S君が「きのこアドバイザーという資格があるから一緒に取りましょう!」と言ってきた。もちろん、お酒の席であるし冗談半分に聞いていたのだけれど、義理堅いS君は後日ご丁寧にも”きのこアドバイザー”についての詳細を郵送してくれたのだ(S君、ありがとう)

 なんとなく簡単に取得できそうなネーミングでもあるし、自己紹介に「職業:歯科医師、およびきのこアドバイザー」なんて書くのもお洒落な感じで良いかなと思ってちらちらと受験要綱を見ていたら・・・どうやら片手間で取れるような資格ではないようです。年に1回しか開催されない研修に、1週間連続で参加しなければならない(場所はつくば市、泊り込み)。これは、仕事をしている人にとっては事実上参加不可能な条件ですからその時点で受験は諦めたのですが、応募資格の項目が面白い。色々ありますが、禁固刑以上の刑に処せられて2年を経過していない者は応募できません、とかいう項目もありますので要は

応募資格・・・(1)きのこについて一定の知識があると認められる方、その所属の長またはきのこ同好会会長などの推薦を受けた方

という部分が重要です。一見怯みますが、よくよく考えるといちいち規定するまでもない応募資格であることがわかります。まず、一定の知識とはどの程度の知識なのかについて一切触れられていません。椎茸と松茸を目で見て区別できる程度で良いのか、永谷園と丸美屋の松茸のお吸い物を目隠しして区別しなければいけない程度なのか??といったことには一切触れられていません。要するに、どうでもよいことがわかります。
また、その所属の長、というのも曖昧極まりない表現です。”その”というのはおそらく”その者の所属する組織の長”という意味でしょうからきのこ関連の組織である必要は明記されていません。これまた今現在の職種は問わないという意味であり、どうでもよい文言といえます。
極めつけはきのこ同好会会長”など”の推薦、という部分です。きのこ同好会でもきのこ愛好会でもたけのこ倶楽部でもなんでもいいし、推薦者は会長である必要もないということです。

「誰でもOKということを回りくどく説明するとこうなるのか」と、やたらと感心しました。

勝手に評価(5段階評価)
~きのこアドバイザー~
取得難易度:****
日常生活役立度:*
注目度:*
マニアック度:*****
寸評
おそらく取得しても普通の人には何の役にも立たない。むしろウンチクくさくなって煙たがれるのが関の山だろう。勉強中に毒キノコにあたって命を落とす危険性を考えれば一般人にとってはまったくもって無用な資格である。取得によって毒キノコの判別くらいはできるようになるだろうから山で遭難したときには役に立つかもしれない。ただし、キノコにはほとんどカロリーが無いことをお忘れなき用に。

きのこアドバイザー
『きのこアドバイザー』とは、きのこ類に関心のある一般の人々に対して、天然きのこ及び栽培きのこに関する知識・情報を伝え、森林・自然ときのこ類のかかわりや健康に良い食材、食品としての利用などについて指導・助言を行う専門家です。『きのこアドバイザー』となるには、本会に設けられたきのこアドバイザー研修・登録委員会により研修生として選考された後、養成研修を受講し、『きのこアドバイザー』として登録されることが必要です。
この『きのこアドバイザー』の養成・登録は、本会が平成9年度から林野庁の助成により行っているもので、これまでに200名余のアドバイザーが誕生し、全国各地でいろいろの場面で活躍しています。

 

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