大学が長崎にあったこともあり同級生には関西出身者が多かった。
関西出身者には関東の食べ物の中でどうしても受け入れられないものがあるようで、その代表格が「納豆」と「黒い麺つゆ、蕎麦つゆ」。
私自身は納豆は好物の一つですが、珍味の一つと思えば食べなれていないと好きになれないのもわかる。
一方の蕎麦つゆ。関西出身者は関東の食文化を目の敵にしているのか、とにかくこういうのを馬鹿にする↓
(関東の蕎麦の一例)
「東京の麺つゆ真っ黒やろ、あれはないわ」とか「あんな品がないもんよう喰うな」とか言いたい放題言ってきます。
おそらく関西圏出身者のイメージする麺つゆはこんな感じ↓
(関西のうどんの一例)
そりゃ、色の問題だけならそうかもしれませんが、そもそも関東は蕎麦を頼む人が多く、関西はうどんを頼む人が多いですから食材から違うので比べても意味がないですし、使う醤油が濃口か薄口かの違いだけだと常々思っていたのですが、どうも関西出身者は関東出身者に対しそれ以上の優越感をこの麺つゆに見出しているのです。
要約すれば「我々の方が上品で洗練された味覚の持ち主だ」ということになるでしょうか。
醤油をドボドボ入れる色の黒い濃厚な麺つゆなど品が無くて下品だ、ということです。
しかし、先日、驚くべき記事を見つけてしまいました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131222-00000516-san-soci
以下抜粋
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約50業者でつくる大阪府製麺商工業協同組合(大阪市西区)の理事長で、大阪府松原市にあるオオタメン社長の太田年明さん(64)は力説する。
だしは、ウルメ節やサバ節、カツオ節、コンブなどさまざまなものを使い、濃くする。太田さんは、「大阪のおうどん」の条件としてその濃度を「4%以上」と定義する。大阪のうどん店のだしはほぼこの水準だという。
これ対し、さぬきうどんは、イリコ(イワシの煮干し)を中心にしてだしをとり、大阪より濃度は低く「1%台」と太田さんは説明する。」
確かに大阪で、うどんを食べると、どんぶりから、濃いだしの香りが広がり、食欲を刺激する。うどん好きの関西人なら経験したであろうあの香りと味は、この濃厚なだしを抜きにして語れない。
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なんと、私が広い意味での関西圏と認識していた四国の讃岐うどんよりも4倍も濃厚な出汁を使用しているではないですか。
イメージでは関西は鰹と昆布の出汁で上品に仕上げていると思っていたのですがとんでもない誤解でした。
よくこんな濃厚な麺つゆを食しておきながら「我々の方が上品で洗練されている」などと言えたものです。雑節入れてお上品とは今更ながら腹が立ってきました。
もっとも、所沢の、とある蕎麦店主曰く「蕎麦屋なんて鰹一本で出汁とって、味の素ちゃちゃっと入れてるところがほとんどですから」と言ってましたからそれよりはマシかもしれませんが。
「関西の麺つゆは単に薄口醤油を使っているから色が薄いだけで、味そのものはそれほど上品ではない」
今日の結論です。
written by 埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック